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【特集記事:みっけの感想】母からの視点!(岩下昭子さん_年長児の息子の母)


 息子が7ヶ月の時に埼玉から移住してきました、1歳位から幼稚園選びを始め、4ヶ所の未就園児クラスに通い、1年かけてその中の1つの人気のある幼稚園に候補をしぼりました。通い続けるなかで、部屋に入ると息子だけが席に座らずに動きまわり、周りの子たちを叩いて走り回る姿が目につくようになりました。母親の私から見るとその行為は「一緒に遊ぼう」と言う意味だと理解できるのですが、周りのお母様達に、叩いたことについて謝り続けました。先生にもご迷惑をかけている気持ちから「息子のように座れない子はいますか?」と聞くと「年齢と共に落ち着きます。心配しなくても大丈夫ですよ。」と言われました。とはいえその場の居心地の悪さから、私は息子の行動に対してイライラしていました。翌日はみっけの見学でした。  友人の娘さんが通っていたので、みっけのことは以前からママ友の間で話題になっていました。息子を通わせるつもりはありませんでしたが、「森のようちえん」というものを自分の目で確かめたいという気持ちで申し込みをしました。  朝、活動場所へ移動するための『みっけバス』に乗るとさっそく子どもたちが次々に話しかけてきました。人見知りすることなく大人に対してはっきり気持ちを伝えられるし、先生の話を良く聞いて理解している姿に驚きました。清内路の森に着くと、各自が自由に活き活きと遊び始めました。初参加の息子も皆につられて、森の中を楽しそうに走り回っていて、人の目を気にすることなく、周りから注意をされることもなく息子が遊んでいる姿を見るのは久しぶりでした。 見学する前には、わざわざ園で森に行かなくても家族で出掛ければよいと思っていましたが、子どもたちが森で集団で過ごす(遊ぶ)ことはまた違う、意味があるということに気がつきました。遊び疲れた息子は帰りのバスの中で寝てしまいました。 私は森の中での息子の楽しそうな様子を見て、息子にはみっけが合っていると確信しましたが、1つだけ引っ掛かることを園長のウッチャンに尋ねました。子ども中心で過ごすみっけの生活から小学校への移行がスムースにいくのかという疑問でした。 「年長から他の幼稚園に移る人はいますか?」と聞くと「逆です。むしろ最後の一年に転園してくる子はいます。他の園に行く人は今までの30年間でひとりもいません」と… 「小学校に上がった時に『椅子に座れないと困る』と言う人はいなかったのですか?」と本心を言うと、ウッチャンはニッコリ笑って「お母さん、小学生になる為に子どもに一年間、我慢をさせるのですか?」と言われました。その時に「はっ!」と気付きました。私は息子に勉強をさせたかったのだろうか?世間で良いと言われていることを当たり前のようにさせるのは私の価値観であって息子の望みではない。「今」を大切に、その時を精一杯楽しんでくれる子になれば良いんだ。子どものやりたいことを見守るのが親の役目…当たり前の事に気付きました。その時に「初めて出逢う大人はこの人であってほしい、園長の考えに共感している先生なら息子を預けられる」と思い入園を決めました。  直感が間違っていなかったことは、入園直後にわかりました。保護者会の席で「○○君は皆と遊びたいと思っているけど「遊ぼう」とは言いません。その代わりに皆を叩いて遊びに誘ってきます。それがこの子の友だちを作るやり方なのです。叩かれるのが嫌な人は「やめて」と言ってください。もしくは○○君から逃げてください。」と朝礼で先生が子ども達に話したことを聞きました。最初は皆さんに「ご迷惑おかけして、申し訳ありません」と言う肩身の狭い気持ちで聞いていたのですが、他の方が「うちの息子も同じだったよ~」「はじめての集団生活だからね」「まだ小さいものね~」と…💧

 温かい言葉に胸がつまりました。

 一人の子に合わせて、まわりの子が変わるなんて私には想像もできないことでした。その後、数日で息子は周りの子を叩かなくなりました。  通い始めて3年、今では息子の成長する姿を見ながら「子ども時代に私がみっけに通いたかった!」と思う日々です。


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